「塩鰤」は正月時期に長野県松本に送られるために仕込まれる保存食が始まりと言われます。本来1本、半身の単位でたっぷりの塩に漬けたものですが、ここでは身近にある切り身を使い調理します。鰤は、天然ものが条件。この時期になると、比較的安価で手に入りますので周りを見渡してみてください。

脂の乗った天然のぶりに塩をしっかりと入れ(染み込ませ)煮炊きをすることで汁に鰤の旨みを

持った塩気を放ち、それを大根が含む。これが塩鰤大根の味の成り立ちです。

 

材料

鰤切り身 200g(二人前)

大根 大1/2本

 

打ち塩 60g

合わせ出汁 材料を入れ鍋にひたひたの量

*やや、鰹の弱いものを用意する。

日本酒 合わせ出汁の10%

塩 適量

薄口醤油 少々

柚子皮 少々

*その他、三つ葉などの香り青菜 少々

 

調理法

①鰤は1枚を1/2に切り、打ち塩をしてバットに置き涼しい場所で2~3時間置く。

・あれば、網付きバットに置き、しみだしたドロップを落とすと臭みがよく取れます。

・上記の方法であれば、ラップして冷蔵庫で一晩放置ができます。ただし、塩味が強い鰤になるので

 味付けにご注意。

②大根は約10cmの長さを2個切り、皮を剥き、縦に1/4に横1/2に切り分ける。

・10㎝は二ノ皿のきんぴらの都合の長さ。少し厚めにカツラ剥きの要領で剥く。

③②の大根をたっぷりのお湯で中中火で芯が取れるまで下茹でして、流水で冷ます。

・昆布のだし取り後のものがあれば、一緒に火を入れる。

・大根を煮過ぎないように注意。

④①の鰤の塩を流水でサッと流し、③の大根と一緒に鍋に入れ、出汁を張り中強火で沸騰させあくを取り、その後約10分

 弱弱火っで炊いて、塩味を整え火からおろして30分以上置く。

・最後に薄口醤油が加わることを忘れずに。

⑤食べるときに再度火を入れ、大根の芯まで熱を入れ、仕上げに塩味の加減を見て薄口醤油を差し、香り青菜があれば汁をくぐらせ器に盛り付けて柚子皮を散らす。

ポイント

・鰤は塩の影響で多少油っ気が抜ける場合があります。大切なのは大根の味の染み具合と硬さです。

 いったん、火からおろして置いておくのは、温度の変化によって味が入っていき逆に大根の水分が

 出るためで、最後に火を入れ大根から出た水分を飛ばしてから最後に味を調えます。味の成り立ち

 は塩味9割醤油1割と心得てください。

 アイディアとして、多めの汁に焼き餅を入れ少々季節はずれですがお雑煮仕立もおいしくいただけ

 ます。

牡蠣の玉子焼き

ジーロー&パクチーサラダ